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ここでは、インプラントの施術を受けたいけれど、顎の骨の量や厚みが足りないという場合の治療方法について解説するぞ。日々進歩する医療によって、インプラントを諦めないで済む場合が増えているんじゃよ。
インプラントは、失ってしまった自分の歯の代わりに、人工の歯根を顎の骨に埋め込むという治療方法です。それゆえ、埋め込み先の顎の骨の厚みや量、強度などが十分でない場合、インプラントは物理的に不可能になってしまいます。実際、ひと昔前までは、そうした理由で、インプラントを断念するケースも少なくなかったのです。
しかし、現在では、医療の進歩により、顎の骨を再生した上でインプラント施術を行うという方法が確立されてきています。もちろん高度な技術が必要となるため行えるクリニックは限られていますが、逆に言えば、そうした骨再生を行うことができる所は、インプラントの技能が高いと判断できる基準になります。
また、患者の立場で考慮すべき点は、大掛かりな施術になるため、身体的な負担は大きくなりがちです。体力が低下している場合などには、十分に注意が必要です。また医療費用についても当然ながら、通常のインプラント施術よりもさらに高額となりますので、その点もよくよく熟慮しなければなりません。
なお、参考までに紹介しておきますと、事故や病気、あるいは先天的に顎の骨を1/3以上失ってしまったという場合には、保険適用内でのインプラント治療が可能となることもあります。ただし、あくまでも特例であり、誰しもが利用できるわけではない点は、しっかりと踏まえておいてください。
では、インプラントに関連する、骨の再生施術について、見ていきましょう。
英語の“Guided Bone Regeneration”の頭文字となっており、日本語では「骨誘導再生法」と呼ばれます。簡単に言えば、骨が不足している部位に骨の再生を促す特殊な人工膜を用いて、あるいは自分の骨を移植するなどして、骨が再生されるのを待ち、その上でインプラントを埋め込むというやり方です。GBRによって骨が再生されるのは概ね4~6ヶ月程度。通常は骨が再生されるのを待ってからインプラントを埋め込みます。
「上顎洞挙上術」とも呼ばれ、上顎の歯槽骨の厚みが足りない場合に行われる方法です。上顎の骨の奥にはサイナスという空洞があり、また上顎の骨は下顎の骨に比べて厚みが少ないために、用いられる施術です。サイナスと上顎の歯槽骨の間にスペースを作り、そこに骨補填材(人工骨)や自分の骨を移植する方法です。こちらも骨が再生されるまでに概ね4~6ヶ月程度が必要です。
サイナスリフトと同じく、上顎奥歯部分の骨の厚みが足りない場合に行う方法です。サイナスリフトは骨を増やすスペースを作ってから骨補填材を注入するのに対し、ソケットリフトでははじめから骨材を注入していき、さらにはインプラントの埋め込みも同時に行います。ただし、サイナスリフトほどには骨の量を増やせないため、ある程度、骨が残っている場合でなければ行えません。
患者ご自身から採取した自家骨膜を培養、あるいは血液から生成するCGFという物質を、インプラントの埋込先の骨を増やすために用いる方法です。自家骨の採取量を減量できるので、顔の腫れなどの副作用を軽くできます。また人工物を用いないので、拒絶反応のリスクも軽減できるといったメリットもあります。その一方で、実施できるクリニックは、限られているというのが現実です。
こちらは、インプラントを埋め込む骨の幅が薄い場合に、一般的なドリルでの穴あけではなく、リーマーという細長い針灸治療の針のような専用器具で穴を開け、その穴をオーギュメーターという器具で、少しずつ大きくしていき、インプラントが埋め込める大きさまで広げていくというやり方になります。
通常のインプラント治療とは違い、ザイゴマ(頬骨=ほっぺたの骨)にインプラントを埋入するという治療法です。顎の骨の量がもろい、または不足しているといったい人でも受けられるのがメリットです。骨移植の必要がないことと、治療当日から仮歯を装着するので、日常生活への影響を少なくできます。
非常に高度な技術を要する治療法のため、どうしても費用が高額になることと、受けられる歯科医院が少ないことがデメリットとして挙げられます。
※2019年5月時点の情報。編集チーム調べ
高度な技術を要する骨造成も多数行ってきていると大きくアピールされています。「骨が少ない」、「骨が薄い」という理由でインプラント治療できないかも…と思っている方もぜひ門を叩いて欲しいとしています。
ソケットリフトやサイナスリフトに対応しているのに加え、NYインプラントという骨を削らないインプラント治療も行っているとのこと。骨が薄くてインプラント手術がうけられないといわれた方も、ぜひ相談してほしいとしています。
顎の骨の量や形状によって、GBRやサイナスリフトなどを行うと公式ホームページ上に明記されています。またインプラント専用の手術室も完備している旨がアピールされており、実績も豊富と訴求しています。
インプラントは外科手術を伴う高い技術が求められる治療です。
歯科医師のスキルの目安になる一つの指標が、
『厚生労働省認定歯科医師 臨床研修指導医』
という資格。
歯科医師に指導できるだけの経験や技術を持ち、常に研鑽を積んでいる医師だけが保有できます。
このサイトでは、厚生労働省認定の臨床研修指導医がいる歯科を、名医がいるクリニックとして定義。
そのうえで、さまざまなインプラントの治療法に対応しているかどうかでクリニックを比較しました。(2019年6月時点)
▼表は横にスクロールすることができます。
ケンデンタル クリニック |
ササキデンタル クリニック |
南外山堀井歯科 |
切らない治療 | 骨を厚く する治療 |
静脈内 鎮静法 |
オールオン4 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
記載なし | 〇 | 記載なし | 記載なし |
記載なし | 記載なし | 記載なし | 記載なし |
※1 治療終了後も定期健診を受けられる方が対象になります。
※このサイトでは、厚生労働省が歯科医師臨床研修施設として認定している歯科を、名医がいるクリニックとして定義しています。